同じ系統でも維持費が変わる要因

弦楽器・ギター系・木管・金管・鍵盤・打楽器の6系統それぞれで、「同じ系統なのにどの楽器を選ぶかで維持費の項目や金額が変わる点」を、公式の料金表から拾って並べました。年間額の並べ替えではなく、楽器を選ぶ前に知っておきたい費用の差が中心です。

弦楽器:大きさと弓の毛で変わる費用

島村楽器の弦楽器リペア料金表(税込、修理技術料金)から、同じ項目を楽器ごとに並べました。

項目バイオリンヴィオラチェロコントラバス
駒交換(スタンダード、パーツ代込み)¥11,000〜¥12,000〜¥25,000〜本体修理は受付不可
魂柱交換(パーツ代込み)¥9,900〜¥9,900〜¥15,400〜本体修理は受付不可
弓の毛替え(モンゴル産スタンダード)¥7,700〜¥8,200〜¥8,800〜¥11,000〜

ヴィオラまでは駒・魂柱の金額が近く、チェロで大きく上がります。弓の毛替えは毛の産地とグレードで変わり、ヴィオラではモンゴル産スタンダード¥8,200〜、イタリア産スペシャル¥17,100〜、ルッキ¥20,900〜と、同じ楽器の中でも2倍以上の幅があります。詳細は弓の毛替え料金の比較、弦楽器の本体修理料金の比較をご覧ください。

ギター系:弦の本数と構造で変わる費用

島村楽器のギターリペア料金表と弦交換プランから、楽器による差が出る項目を並べました。

項目ウクレレアコースティックギターエレキギターエレキベース
基本調整¥5,170〜¥7,260〜¥8,250〜¥8,250〜
フレットすり合わせ¥12,100〜¥15,400〜¥15,400〜¥15,400〜

弦交換の工賃(エコノミー、一般料金、弦代別)は、ウクレレ・エレキギター・エレキベースとも¥1,500ですが、ロック式トレモロ搭載の場合は¥2,200、8弦以上の場合は¥3,000という別料金の区分があります(8弦以上の区分は料金表上、エレキベースの項目で確認しました)。ロック式トレモロの有無や弦の本数が、弦交換のたびに効いてきます。ウクレレは基本調整にLow-G弦対応調整(¥5,830〜)の区分もあります。弦交換の詳細は楽器別の弦交換工賃の比較、修理項目はギター系4種のリペア料金比較をご覧ください。

木管:タンポ全交換の差

島村楽器の料金表では、タンポ全交換はクラリネット¥45,500〜、アルトサックス¥96,000〜で2倍以上の差があります。一方、全体バランス・タンポ調整はクラリネット¥6,950〜とアルトサックス¥11,500〜、タンポ1箇所の交換は¥1,950〜と¥2,350〜で、日常の調整は近い金額です。

フルートは村松楽器の料金表で定期調整が¥7,700〜(自社製)、オーバーホールAが¥120,000程度〜と、別のメーカーの料金体系のため上の表には並べていません。サックスのサイズ違いは山野楽器の料金表でソプラノ・アルト・テナーが同一区分(バランス調整¥8,800〜)、バリトンが別区分(¥11,000〜)ですが、島村楽器とは店舗が違うため金額の直接比較はしていません。詳細は木管楽器のタンポ交換・全体調整の料金比較をご覧ください。

金管:洗浄と調整箇所の差

島村楽器の料金表で管体洗浄は、トランペット¥8,300〜、トロンボーン¥9,100〜、ホルン¥12,100〜と楽器が大きくなるほど上がります。ロータリー調整・ピストン調整は1箇所¥4,950〜で楽器による差はありません。

トロンボーンのスライド調整(¥12,800〜)のように、楽器ごとに固有の項目があります。トロンボーンとホルンの管体洗浄には「ロータリー調整必須」の注記がありますが、料金表に説明がなく、どの構造を指すかは確認できていません。詳細は金管楽器の調整・管体洗浄の料金比較をご覧ください。

鍵盤・打楽器:種類で変わる費用

ピアノの種類で変わる調律料金

ヤマハピアノサービスの調律料金は、アップライトが¥17,600〜、グランドが¥21,450〜です(税込、出張費は別)。カワイ公式ではアップライト¥16,500、グランド¥19,800(新規申込、東京都・政令指定都市等)で、会社が違うため上の金額とは混ぜていません。電子ピアノは調律という定期的な作業がなく、カワイ・ヤマハの公式料金表にあるのは故障時の修理費用です。くわしくは調律料金の比較、電子ピアノの修理料金をご覧ください。

ドラムのメンテナンス範囲で変わる料金

島村楽器のドラムメンテナンスは、キックペダル¥6,380〜、スネアドラム¥7,920〜、ドラム4点¥23,650〜、4点+スネア¥31,460〜で、どの範囲を依頼するかで金額が変わります。いずれも修理技術料金で、パーツが必要な場合はパーツ代が加わります。

同じ系統で楽器を選ぶと差額はいくらか(計算例)

上の各表の金額(島村楽器、税込の下限額)だけを使い、「A−B=差額」の式にしました。いずれも1回あたりの下限額どうしの差で、実際の見積もりは楽器の状態で変わります。

同じ系統でも、駒・魂柱のような本体修理を含む項目は楽器の大きさによる差が大きく、毛替えやすり合わせは差が小さいことが分かります。

金額を読むときの注意

楽器ごとの年間額の並びは楽器横断比較表、費用が発生する時期は楽器の費用が発生する時期の一覧、月額の予算で選ぶなら月額の予算別をご覧ください。

次に見るページ

系統ごとの違いを読んだあとは、自分の楽器に近いページで金額を確かめられます。

よくある質問

コントラバスの本体修理は島村楽器で受けられますか?

島村楽器の料金表には「本体修理は承ることができません。弓の毛替え・チップ交換・革巻きのみ可能」と記載されています。同じ弦楽器でもチェロの駒交換(スタンダード¥25,000〜)や魂柱交換(¥15,400〜)のような本体修理の料金は、コントラバスでは確認できません。

ロック式トレモロのエレキギターは弦交換の工賃が高くなりますか?

島村楽器の弦交換プランでは、ロック式トレモロ搭載の場合のエコノミーが¥2,200で、通常のエレキギター(¥1,500)より¥700高く設定されています。弦代は別です。

同じ系統なら料金表の金額は店舗が違っても比べられますか?

店舗によって区分や金額が異なるため、このページの金額は同じ店舗・同じ料金表の中で比べられるものに限っています。例としてサックスは、島村楽器がアルトの料金のみ、山野楽器がソプラノ・アルト・テナーを同一区分、バリトンを別区分で掲載しており、2店の金額は並べていません。